図●国内レーザープリンターの出荷台数とカラー比推移:2005年~2015年
図●国内レーザープリンターの出荷台数とカラー比推移:2005年~2015年
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 調査会社のIDC Japanは2016年3月16日、国内のプリンター市場に関する調査結果を発表した。それによると、レーザープリンター全体の出荷台数は、前年比11.5%減の79万9000台。その内、カラーレーザープリンターの出荷台数は、同11.2%減の24万2000台、モノクロレーザープリンターは同11.6%減の55万8000台に落ち込んだ。2015年のレーザープリンター市場は、カラー、モノクロともに10%以上の大きな減少となった。

 同社はレーザープリンター市場が落ち込んだ背景として、2014年にはカラーレーザープリンターとモノクロレーザープリンターの両方で超大型案件向けの出荷があり、その反動があったことを指摘。2015年も上半期(1月~6月)までは、その大型案件に向けた出荷があったものの、下半期(7月~12月)には大きな増加要因がなかったという。また、マイナンバーへの対応など、一般企業の投資意欲がレーザープリンター以外の分野に移っているために、レーザープリンターのリプレイス需要全体にマイナスの影響が現れているものと分析した。

 同社はプリンターにコピーやスキャナーなどの機能を追加したレーザーMFP(Muluti Fanction Printer)の市場動向も調査。それによると、2015年の出荷台数は、同1.2%増の73万7000台。その内、カラーレーザーMFPは同4.6%増の54万6000台。同社では、大手コンビニエンスストアチェーンがA3カラーレーザーMFPの置き換えを行うなど大型案件向けの出荷が好調だったためと分析した。一方、モノクロレーザーMFPは、同7.3%減の19万2000台に減少した。

 インクジェットプリンターとインクジェットMFPに関する調査結果も発表した。それによると、2015年のインクジェットプリンターとMFPを合わせたインクジェット製品の総出荷台数は、同9.9%減の492万台。インクジェット製品の年間総出荷台数は、2012年の622万台をピークに3年連続で減少した。

 同社では、インクジェットプリンターとインクジェットMFPの内訳も調査。それによると、インクジェットプリンターが同8.2%減の66万台、インクジェットMFPが同10.2%減の426万台に落ち込んだ。同社は、成熟化が進んだインクジェット製品市場では、全ての四半期で出荷台数がマイナス成長となったと指摘している。

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