シンクタンクのMM総研は2016年3月7日、2015年の国内のタブレット端末に関する調査結果を発表した(図1)。それによると、総出荷台数は前年比8.4%増の943万台で、出荷統計開始以来5年連続で増加した。このうち携帯電話キャリアのネットワークを利用する「セルラータブレット」は、キャリアモデルのAndroidタブレットが好調に推移。無線LANのみをネットワークとして利用する「Wi-Fiタブレット」は2013 年をピークに2年連続で減少した。同社は、2015年の総出荷台数が増加した背景について、キャリアモデルの好調に加えて、MVNOのSIMカードの増加に合わせて、SIMフリーのタブレット端末の需要が拡大していると指摘した。

図1●タブレット出荷台数の推移(2010〜2015年)
図1●タブレット出荷台数の推移(2010〜2015年)
出所:MM総研
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 同社は、メーカー別のシェアも調査。それによると、アップルが出荷台数378万台、シェア40.1%で6年連続シェア1位を獲得。しかし、2014年の379万台から1万台と僅かではあるが台数を減らし、シェアも3.5ポイント下げた。第2位は77万9000台、シェア8.3%のASUS、3位は64万8000台、シェア6.9%のHuawei、4位は57万台、シェア6.0%の富士通、5位は54万4000台、シェア5.8%のソニー、6位は45万台、シェア4.8%のマイクロソフトだった。

 同社は、OS別出荷台数も発表(図2)。それによると、Androidが前年比9.9%増の435万台、シェア46.2%に達し、2年連続で1位を獲得。2位は同0.3%減の378万台のiOSで、シェアは40.1%。3位は同36.6%増の129万台にまで増大したWindowsで、シェアも13.7%にまで拡大した。

図2●OS別出荷台数の推移(2010〜2015年)
図2●OS別出荷台数の推移(2010〜2015年)
出所:MM総研
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 また、通信回線別では、セルラータブレットが489万台でシェア55.8%、Wi-Fiタブレットが454万台でシェア48.2%。セルラータブレットのシェアが50%を超えたのは、タブレットが初めて出荷された2010年以来5年振りとなった。

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