米Gartnerが現地時間2015年3月3日に公表したスマートフォンの販売統計調査によると、2014年第4四半期(10~12月)における世界販売台数は3億6748万台となり、前年同期から29.9%増加した。

 メーカー別販売台数は、米Appleの7483万台が最も多く、これに韓国Samsung Electronicsの7303万台が続いた。Appleの前年同期に比べた販売台数伸び率は49%。販売台数シェアは20.4%で、前年同期から2.6ポイント上昇した。これに対しSamsungの販売台数は同12.3%減。販売台数シェアは19.9%で同9.6ポイント低下した。

 Samsungは2011年以来首位の座を保ち、そのシェアは2013年第3四半期に過去最高を記録するなど、それまで好調に推移していたが、2014年に入って伸びが鈍化。同年第4四半期はさらに減速し、2位に後退した。同社は利益率の高い高価格端末の分野で厳しい競争に直面しているという。

 一方でAppleは、昨年9月に発売した同社初の大画面端末「iPhone 6」「同6 Plus」に対する消費者の需要が旺盛で、中国と米国市場の販売台数はそれぞれ56%、88%伸びた。Appleは既存iPhoneユーザーの買い替えを促しただけでなく、大画面を求める新規顧客に対し、Androidに代わる選択肢を提供したと、Gartnerは分析している。

 Apple、Samsungに続いて販売台数が多かったのは中国Lenovo Group(聯想集団)で、その台数は2430万台、シェアは6.6%。中国Huawei Technologies(華為技術)の2104万台(シェアは5.7%)、中国Xiaomi(小米科技)の1858万台(同5.1%)が続いた。

 Lenovoの販売台数は前年同期から47.6%増えている。なお同社の販売データには、買収した米Motorola Mobilityの数値が含まれている(関連記事:Lenovo、約29億1000万ドルでMotorola買収を完了)。また、HuaweiとXiaomiの前年同期に比べた販売台数伸び率は、それぞれ31.0%と231.9%。これら中国メーカーは中・低価格スマートフォンの市場でシェアを伸ばしているという。

 2014年1年間におけるスマートフォンの世界販売台数は12億4489万台で、前年から28.4%増。世界の携帯電話販売台数の3分の2をスマートフォンが占めた。同年1年間におけるOS別販売台数は、Androidが10億467万台、iOSが1億9142万台、Windows Phone が3513万台、BlackBerry OSが791万台だった。

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