米eMarketerが現地時間2016年3月2日に公表したインターネット利用に関する調査によると、米国人がインターネットにアクセスする際に使う機器は、パソコンが減り、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器が増える傾向にあるという。

 同社が予測する今年(2016年)の米国インターネット人口は2億6560万人。このうち88.3%の人がパソコンを使ってインターネットにアクセスするが、この比率は2011年時点の97.3%から大きく低下するという。

 一方、モバイル機器のみでインターネットにアクセスする人の数は、インターネット人口の11.7%に当たる3110万人となる見通し。この数は今後増え続け、2020年にはインターネット人口の14.9%に当たる4160万人に達すると同社は見ている。

 また米国における今年の携帯電話利用者数は2億6220万人となり、その米国人口の占める比率は80.9%となる見通し。このうちスマートフォンの比率は約80%と、米国のスマートフォン普及率はすでに高い水準に達している。それでも今年のスマートフォンユーザーは前年から8.7%増えると同社は予測する。

 eMarketerによると、同様にタブレット端末のユーザー数も伸びていくという。米国では人口の49.5%、インターネットユーザーの61.3%がタブレット端末を利用している。タブレット端末は米Appleが2010年に「iPad」の初代機を発売して以来急速に伸び、そのユーザー数は2年後の2012年に前年比182.4%増と急増した。その伸び率はこの年をピークに低下しているが、それでも同国のタブレットユーザーは増え続けているという。今後は法人や教育市場における利用増、2-in-1機能をはじめとする端末の高機能化や低価格端末の台頭が、タブレットユーザーの伸びを後押しすると、同社は予測している。

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