調査会社のIDC Japanは2016年2月15日、国内のBA(Business Analytics)ソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。それによると2015年上半期の市場規模は、前年同期比9.3%増の923億3200万円に達した。同社は、2014〜2019年の年間平均成長率(CAGR)を6.2%と分析。2019年には2352億6600万円にまで拡大すると予測した()。

図●国内BAソフトウエア市場の売上額予測(2014〜2019年)
図●国内BAソフトウエア市場の売上額予測(2014〜2019年)
出所:IDC Japan
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 同社ではBAソフトウエア市場を「DWH(Data Warehouse)プラットフォームソフトウェア市場」、「BI(Business Intelligence)/分析ツール市場」、「パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション市場」の3つの市場セグメントに分類。市場セグメント別にも調査した。それによると、2015年上半期のDWHプラットフォームソフトウエア市場が同9.5%増の368億3100万円、BI/分析ツール市場が同10.7%増の333億1800万円、パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション市場が同7.2%増の221億8300万円と、各市場ともに堅調に推移した。

 同社では、2015年上半期の国内BAソフトウエア市場の動向についても分析。それによると、マーケティング分野での非構造化データの活用の広がりなど、ビッグデータ技術活用企業の広がり、セルフサービス型BIツールの普及による利用シーンの拡大などから高い成長を遂げているという。

 今後の同市場の動向について、同社は中期的にIoTやリアルタイム分析、コグニティブシステムなどが普及すると指摘。従来のようなビジネスの現状把握や将来予測のためのツールとしてだけではなく、新規ビジネスのアプリケーション基盤として利用場面が拡大していくと予測している。

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