図●DMP市場規模推移および予測
図●DMP市場規模推移および予測
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 調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は2015年1月27日、メール送信やソーシャルメディア管理、DMP(Data Management Platform)など9分野を対象とした国内マーケティング管理市場に関する調査結果を発表した。それによると、2013年度に最も高い成長率だったのはDMP市場で、前年度比20倍の2億円にまで急拡大した()。同社では、DMP市場は2014年度も参入ベンダーの増加により3倍のペースで拡大。2013~2018年度にかけては年平均48.6%の成長率を維持し、マーケティング管理市場で最も高い伸びとなると予測した。

 ITRは現在のDMP市場について、主にネット広告事業者が構築し、多様なWebサイトにまたがった顧客のWeb閲覧履歴を収集・統合化し、最適なWeb広告を配信するために活用されていると分析。従来のCRM(顧客関係管理)システムとの連携など各種データとの統合化がDMP導入の主目的だったが、投資対効果やDMPシステム構築の難易度の高さなどから、期待されたほどは導入が進んでいない側面があるとしている。今後、こうした問題をどう解決できるが、市場拡大の課題になるという。

 同社は、マーケティング管理市場を分野別でも調査。それによると、急成長が目立ったのはソーシャルメディア関連だった。2013年度のソーシャルメディア解析市場は前年度比42.7%の大幅増、2014年度も同29.9%増と高成長を維持すると推測している。ソーシャルメディア管理は2013年度に同37.3%増となり、2014年度も同程度の成長を維持すると予測している。

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