英Canalysが現地時間2015年1月27日に公表した中国のスマートフォン市場に関する調査によると、「iPhone」の出荷台数は競合メーカーの出荷台数を上回り、初めて同国市場で首位になった。

 これは2014年10~12月期における中国のメーカー別スマートフォン出荷台数を調べたもの。同四半期の出荷台数ランキングは、米Appleのあと、中国Xiaomi(小米科技)、韓国Samsung Electronics、中国Huawei Technologies(華為技術)と続いた。

 これに先立ちCanalysは、2014年4~6月期の中国スマートフォン市場で、XiaomiがSamsungを上回り初めて首位に浮上したと報告していた。また米New York Timesによると、2014年10月におけるメーカー別出荷台数ランキングでAppleは、Xiaomi、Samsung、Huawei、中国Lenovo Group(聯想集団)、中国Yulong Computer(宇竜計算机通信科技)に続く第6位だった(中国のスマホ市場、XiaomiがSamsung抜き首位に、2014年第2四半期)。

 Canalysによると、昨年10月に中国本土で発売した「iPhone 6」と「同6 Plus」の人気が驚異的で、Appleを首位に押し上げたという。iPhoneの平均販売価格が他社製端末のほぼ2倍であることを考えると驚くべき結果だと、Canalysは指摘している。

 またCanalysは、「中国のスマートフォンメーカーは国外市場で台頭しつつあるが、Appleはそれら中国メーカーの本拠地で形勢を逆転させた」とも報告している。Appleはついに、中国市場で成功の鍵となる大画面、LTEのトレンドに乗ったという。これに加え、新モデル発売のタイミングの良さ、香港経由で中国本土に入ってくるグレーマーケット製品の抑制といった効果もあったと、Canalysは指摘している。

 Appleが同日発表した2014年10~12月期におけるiPhoneの世界販売台数は、前年同期比46%増の7450万台となり、四半期の販売台数として過去最高を記録した。同四半期のグレーターチャイナ(香港、台湾を含む)におけるAppleの全製品売上高は、161億4400万ドルで、前年同期から70%増加した。

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