香港の市場調査会社、Counterpoint Technology Market Researchが現地時間2015年1月21日に公表したスマートフォン市場調査によると、2014年11月における「iPhone」の世界販売台数は、前年同月比で26%伸び、1カ月の販売台数として初めて2000万台の大台を突破した。とりわけ日本、韓国、中国ではサイズが大きくなった「iPhone 6」「同6 Plus」に対する需要が予想を上回った。日本、韓国ではiPhoneの販売台数シェアが急伸し、過去最高水準に達したという。

 同社によると、日本は世界で最も高価格帯スマートフォンが売れる国の1つ。2014年10月、11月はいずれもiPhoneシリーズの販売台数シェアが50%を超え、2位以降のメーカーを大きく引き離した。Appleは当面日本の市場を支配し続け、ライバルの挑戦を難しくすると、Counterpoint Technologyは予測している。 

 韓国におけるiPhoneのシェアは初めて3分の1(33%)に達し、Samsung Electronicsのシェア(46%)に迫った。同国スマートフォン市場の歴史において、シェアが20%を超えた外国ブランドはこれまでになく、iPhone 6/6 Plusは、他社製ファブレット(大型スマートフォン)のシェアを低下させているという。韓国は世界で最もファブレットが普及している国であり、大型iPhoneに対する潜在需要があったと、Counterpoint Technologyは分析している。またiPhone 6/6 Plusの中で人気のあるのは64GBと128GBのモデル。もし11月にこれらモデルの供給量が十分であったなら、同国のiPhoneのシェアは40%の水準に達していただろうと同社は推計している。

 中国では11月にiPhoneの販売台数が前年同月比で45%増加し、1カ月の販売記録を更新した。都市部に住む富裕層が大型iPhoneに飛びついたという。同国におけるAppleのシェアは12%超で、Xiaomi(小米科技)、Lenovo Group(聯想集団)に続く3位になった。また中国で11月に最も売れたiPhoneのモデルはiPhone 6で、シリーズ全体の3分の2以上を占めた。ただし、6 Plusの供給が改善していることから、今後は同モデルの販売比率が増えるだろうとCounterpoint Technologyは予測している。

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