図●統合型マーケティング支援市場規模推移および予測:BtoB、BtoC別
図●統合型マーケティング支援市場規模推移および予測:BtoB、BtoC別
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 シンクタンクのアイ・ティ・アールは2016年1月21日、統合型マーケティング支援市場に関する調査結果を発表した。統合型マーケティング支援とはマーケティング・オートメーションなど、マーケティング活動全般を支援する製品やサービスのこと。調査によると、2014年度の市場規模は前年度比73.3%増の52億円に急拡大。2015年度も市場の認知度向上と参入ベンダーの拡大により、同51.9%増の79億円と引き続き大幅に拡大すると予測した。同社は、海外で多くの実績を誇る外資系ベンダーが次々に国内での本格販売を開始したことが背景にあると指摘。今後も拡大傾向が継続し、2019年度には162億円にまで達すると予測した()。

 同社は、統合型マーケティング支援を法人との間で行われる取引のマーケティング活動を支援する「BtoB向け」市場と、法人対個人消費者との間で行われる取引のマーケティング活動を支援する「BtoC向け」市場に分類して分析。それによると、2014年度にBtoC向け市場がBtoB向け市場を上回り、以降はBtoC向け市場では金融業以外の各業種でも導入が進みつつあるという。その結果g、同社では2019年度にBtoB市場は59億円、BtoC向け市場は103億円に達すると予測した。

 同社は、統合型マーケティング支援には、マーケティング・プランニング、見込客管理、カタログ管理、パーソナライゼーション、キャンペーン管理、イベント管理などの機能も含まれると指摘。外資系ベンダ―だけでなく、国産ベンダーもそれぞれの強みを持った製品で新規参入していることが市場活況の背景にあるという。

 また、同社は、オムニチャネル化の進展、顧客ニーズの多様化によりマーケティング業務の煩雑化が拡大しつつあると分析。それらの問題を解決するための業務のシナリオ化、自動化を実現するツールとしても統合型マーケティング支援の注目度が高まっているという。

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