英Kantar Worldpanelが現地時間2015年1月7日に公表したスマートフォン市場に関する調査結果によると、米Appleの「iPhone」の2014年9~11月期における販売台数シェアは世界の主要市場のほぼすべてで上昇した。同年9月に販売を開始した「iPhone 6」「同6 Plus」の効果が続いているという。

 2014年9~11月期におけるiPhoneのシェアは、欧州5カ国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)で23.8%となり、前年同期に比べ6.3ポイント増加した。このうち英国におけるシェアは42.5%で、同12.2ポイント増加した。この伸び率は同社が調査した9カ国の中で最も高い。

 また米国におけるiPhoneのシェアは前年同期比4.3ポイント増の47.4%となった。これに対しAndroidのシェアは同2.0ポイント減の48.4%。米国では「iPhone 5s」「同5c」が発売された2013年9月にAndroidのシェアが減少したが、同OSの落ち込みはそれ以来のことという。

 一方、日本におけるiPhoneのシェアは同15.3ポイント減の53.8%となった。これはNTTドコモがiPhoneの通信サービスを始めた直後の前年同期のシェアが69.1%と著しく高かった反動。日本におけるiPhoneのシェアは2014年8~10月期からは5.8ポイント増加している。また調査対象の9カ国でシェアが50%を超えた国はほかになく、日本はiPhoneのシェアが最も高い国となっている。

 このほか中国市場を見ると、iPhoneのシェアは前年同期比1.1ポイント増の18.1%。iPhoneの全販売台数の63%を同国最大の通信キャリア、China Mobile(中国移動)が販売したという。これに対しAndroidのシェアは同1.8ポイント増の80.4%。中国では地場メーカーが多種多様のAndroid端末を市場投入しており、同OSのシェアを押し上げている。とりわけXiaomi(小米科技)の貢献度が高いという。同国の市場ではXiaomiが30.2%のシェアで首位を維持している。

[発表資料へ]