写真1●KDDIの田中孝司社長
写真1●KDDIの田中孝司社長
[画像のクリックで拡大表示]

 KDDIは2014年10月31日、2014年度第2四半期の連結決算を発表した。2014年度上期(4月〜9月)の合計で、売上高は前年同期比3.8%増の2兆1319億円、営業利益は同10.7%増の3848億円と増収増益だった。

 同社の田中孝司社長は(写真1)、「2期連続で2桁成長を達成した。ID×ARPUの拡大をベースに、通期での利益2桁成長に向けて順調に進捗している」と説明した。通期の営業利益率に対する進捗は52.7%である。

 今期は、9月にiPhone 6/6 Plusが発売されたことで、携帯各社間で激しい競争が繰り広げられた期でもある。この中でNTTドコモは、他社のiPhone 4S/5の2年縛り明けを狙い撃ちにして、他社iPhoneの高額下取りというキャンペーンを仕掛けた(関連記事:ドコモのiPhone 6は機種変更を他社より安く、下取りも手厚くして他社の顧客争奪)。

写真2●旧iPhoneユーザーの90%が機種変で他社に移らずステイすると指摘
写真2●旧iPhoneユーザーの90%が機種変で他社に移らずステイすると指摘
[画像のクリックで拡大表示]

 他社も同様のキャンペーンで追随したことから、最終的には横並びとなったが、そのiPhone 6/6 Plusの初期動向について、田中社長は「auのiPhone 4S/5利用者の機種変更数の約90%がauにステイしている」と説明(写真2)。MNPの純増数も9月に拡大していることから、他社に大きくユーザーは流出せず、逆に流入が増えている事実を紹介した。MNP市場の絶対数こそ縮小しているものの、KDDI自身の競争力は落ちていないとする。