米Facebookは現地時間2014年10月28日、同年第3四半期(2014年7~9月)の決算を発表した。売上高は32億300万ドルで、前年同期と比べ59%増加した。米国会計原則(GAAP)ベースの純利益は8億600万ドル(希薄化後1株当たり純利益は0.30ドル)と前年同期から90%増加。営業利益は同90%増の13億9700万ドルだった。

 特別費用などを除いた非GAAPベースの場合、純利益は11億4900万ドル(希薄化後1株当たり利益は0.43ドル)、営業利益は18億2000万ドルとなる

 広告売上高は前年同期比64%増の29億5700万ドルで、総売上高の9割以上を創出した。モバイル向け広告が広告売上全体に占める割合は69%となり、同17ポイント拡大した。決済システムや会費などによる売上高は同13%増の2億4600万ドルだった。

 2014年9月の日間アクティブユーザー数(DAU)は8億6400万人で1年前と比べ19%増加。モバイル経由のDAUは7億300万人で同39%増加した。9月末時点の月間アクティブユーザー数(MAU)は同14%増の13億5000万人。モバイル経由のMAUは同29%増の11億2000万人だった。

 第3四半期の原価および費用は18億1000万ドルで、前年同期から41%増加した。

 米New York Timesによると、アナリスト予測の平均は、売上高が31億ドル、調整後の1株当たり利益が0.40ドルだった。予想を超える業績となったが、電話会議でDavid Wehner最高財務責任者(CFO)が来年の経費は55%~75%拡大するとの見通しを示したことから、Facebookの株価は時間外取引で10%以上下落した。

 また、同社はモバイルのみでアクセスするユーザーのデータも明らかにした。モバイルのみのMAUは4億5600万人で前年同期から80%増加したという(米Wall Street Journalの報道)。

 10月に買収手続きを完了したメッセージングアプリケーションの米WhatsApp(関連記事:FacebookがWhatsApp買収手続きを完了、総額218億ドル超に)については、米証券取引委員会(SEC)に提出した書類から、2014年前半に2億3250万ドルの赤字を計上したことが分かった。2013年前半は5880万ドルの赤字だった。WhatsAppは広告を表示しないサービスを展開しているが、投資家らはFacebookのさらなるモバイル事業の成長に期待している。しかしMark Zuckerberg最高経営責任者(CEO)はWhatsAppの収益化を急がないと述べたという(英Reutersの報道)。

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