米IBMは2014年10月27日(米国時間)、インメモリーのカラム型データウエアハウス(DWH)をクラウドサービスとして提供する「dashDB」など、3種のクラウド関連サービスを公開した。IBMは、同社の可視化ソフトや統計解析ソフトをクラウド化した「Watson Analytics」をはじめ、自社が持つソフトウエア製品群のクラウド化を加速させている。

 今回新たに公開したのはdashDBのほか、データの品質を高め、使いやすい形に変換する「DataWorks」、DBaaS(データベース・アズ・ア・サービス)であるCloudantをオンプレミスでも使えるようにする「Cloudant Local」である。dashDBとDataWorks、Cloudantはいずれも同社のアプリケーション開発プラットフォーム「Bluemix」上で利用できる。Cloudant LocalはCloudant.comで入手できる。

 dashDBは、IBMのDWHアプライアンス「Netezza」と、DB2のBLUアクセラレータなどの技術を取り込み、クラウドサービスとして提供するもの。「価格性能比では(米アマゾン・ウェブ・サービスの)Redshiftに勝てる」(Databases & Data Warehousing、Vice Presidentのショーン・ポーリー氏)とする。

 DataWorksは、データ品質管理ソフト「Information Integration and Governance」をベースにしたクラウドサービスで、データを一部マスキングする、不要データを取り除く(データクレンジング)などの機能を持つ。

 Cloudantは、IBMが2014年3月に買収した米クラウダントが提供している、モバイルアプリ向けのDBaaS。今回、クラウド版に加えてオンプレミス版(Cloudant Local)を用意することで、要求セキュリティに応じてデータをオンプレミス、クラウドと自由に移動できるようにした。