米Twitterが現地時間2014年10月27日にまとめた同年第3四半期(2014年7~9月)の決算は、売上高が2倍以上に急増した一方、赤字が2.7倍に膨らんだ。ユーザー数の伸び率は、2四半期連続で低下した。

 売上高は前年同期比114%増の3億6100万ドルに達し、7月時点の予測である3億3000万~3億4000万ドルを上回った。会計原則(GAAP)ベースの純損失は1億7500万ドル(1株あたり0.29ドル)で前年同期の6500万ドル(1株あたり0.48ドル)から大幅に拡大した。

 株式報酬関連の費用1億7000万ドルをはじめとする特別経費を除いた非GAAPベースの場合、純損益は700万ドル(1株あたり0.01ドル)の黒字となる。前年同期は、非GAAPベースで1700万ドル(1株あたり0.13ドル)の赤字を計上していた。

 売上高の内訳を見ると、広告収入が前年同期比109%増の3億2000万ドルで、その85%をモバイル広告が占めた。データライセンシング収入は同171%増の4100万ドルだった。また、米国外からの売上高は1億2100万ドルと同176%増加し、売上高全体の34%を占めた。

 平均月間アクティブユーザー(MAU)は前年同期比23%増の2億8400万人で、モバイルからのアクセスが約80%を占めた。MAUの増加率は2014年第1四半期(2014年1~3月)が31%、同年第2四半期(2014年4~6月)が24%と、減速傾向にある。

 タイムラインの閲覧数は前年同期比154%増の1810億ビュー。1000タイムラインビュー当たりの広告売上高は1.77ドルで同83%増加した。

 同社は今後の見通しとして、2014年第4四半期の売上高を4億4000万~4億5000万ドルの範囲と予測した。2014年通年の売上高予測は、7月時点の13億1000万~13億3000万ドルの範囲から13億6500万~13億7500万ドルの範囲に引き上げた。

 米New York Timesによると、アナリストらは第3四半期の売上高を3億5200万ドル、特別費用を除いた1株当たり利益(EPS)を0.01ドルと予測しており、いずれも予想以上あるいは予想通りの結果となった。しかし新規ユーザーの獲得能力に注目している投資家にとっては期待外れの結果となり、決算発表の約15分後、同社の株価は時間外取引で約10%急落した(米Wall Street Journalの報道)。

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■変更履歴
 当初、本文の5番目の段落で「前年同期比23%増の2億84300万人」とあったのを「前年同期比23%増の2億8400万人」に修正いたしました。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。 [2014/12/11 12:00]