H3C TechnologiesのWebサイト
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 米Hewlett-Packard(HP)が中国で企業向けネットワーク事業を手掛けるH3C Technologiesの売却を検討していると、米Wall Street Journalが現地時間2014年10月24日に報じ、これを引用するかたちで複数の海外メディア(英Reuters米eWeek英Registerなど)が伝えている。

 Wall Street Journalが関係者から得た情報によると、HPは複数の現地プライベートエクイティにH3C売却について打診を始めているという。HPはH3Cの株式の少なくとも51%を売却する方針だが、H3C全体の価値は約50億ドルになる可能性があると、関係者は述べている。

 H3Cは、中国で企業向けデータネットワーク機器を供給する主要プロバイダーの一つで、設立は2003年11月。HPが2010年に当時H3Cの親会社だった米3Comを約27億ドルで買収した際にHP傘下となった。中国の杭州に本社を置き、世界で4800人の従業員を抱えている。

 HPはH3Cの業績について正確な数字を公表していないが、2013会計年度におけるHPネットワーク事業の売上高は25億3000万ドルで、総売上高1123億ドルに占める割は小さい(米Bloombergの報道)。

 なおHPは、2015年末までに企業向け事業とパソコンおよびプリンター事業に分割し、それぞれ独立した会社として運営する計画を今月発表している(関連記事:HPの会社分割、企業向けはHewlett-Packard EnterpriseでPC/プリンターはHP Inc.)。