図●既存WiMAX帯域を20MHz幅使い、WiMAX 2+のサービスを最大220Mビット/秒に増速する
図●既存WiMAX帯域を20MHz幅使い、WiMAX 2+のサービスを最大220Mビット/秒に増速する
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 UQコミュニケーションズは2014年10月27日、来春からキャリアアグリゲーション(CA)を導入し、現在最大110Mビット/秒のTD-LTE互換の「WiMAX 2+」サービスを最大220Mビット/秒に増速すると発表した。

 現在20MHz幅で運用しているWiMAX 2+サービスに、新たに既存WiMAXサービスで利用する20MHz幅を追加。キャリアアグリゲーションによって合計40MHz幅に帯域を束ね、高速化を実現する()。これに伴って、既存WiMAXサービスは合計10MHz幅で運用することになり、これまで下り最大40Mビット/秒だったスペックを順次下り最大13.3Mビット/秒に減速する。

 220Mビット/秒のエリア計画や最大220Mビット/秒対応端末については、詳細が決まり次第別途発表するという。

既存WiMAXユーザーを巻き取りへ、無償でWiMAX 2+端末へ交換

 2014年6月末時点でのUQコミュニケーションズの契約者数は約415万。同社は契約者数の内訳を明らかにしていないが、まだ多くの既存WiMAXユーザーが残っていると見られる。そのため同社では既存WiMAXサービスユーザーの巻き取りを11月1日から本格的に開始する。

 具体的には無償でWiMAX 2+サービス対応端末へ交換するキャンペーンを実施する。交換端末は「HWD15」「NAD11」の2機種。ちなみに、これらの端末は最大220Mビット/秒には対応していない。なお、WiMAX 2+サービスを提供しているMVNO各社も同様の施策を実施予定という。

 同社が既存WiMAXの巻き取りを急ぐのは、携帯各社が相次いでキャリアアグリゲーション導入することを表明し、高速化競争が激化しつつあるからだ。NTTドコモは2014年度中に、キャリアアグリゲーションによる最大225Mビット/秒のサービスを開始する。既に対応ルーター2機種も発表している(関連記事:全機種がVoLTEやハイレゾに対応、ドコモ2014冬春モデルの詳細)。ソフトバンクモバイルも、キャリアアグリゲーション対応ルーターを9月下旬に発売した(関連記事:ソフトバンク、キャリアアグリゲーション対応のモバイルWi-Fiルーター)。Wireless City PlanningのAXGPにおいてキャリアアグリゲーションを導入し、最大165Mビット/秒のサービスを開始する予定だ。