野村総合研究所(NRI)は2014年10月24日、2014年4~9月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比8.1%増の1973億4600万円、営業利益は同6.9%減の221億2600万円、経常利益は同10.8%減の230億5600万円の増収減益になった。「売上高は全セグメントで堅調、営業利益は第1四半期に発生した不採算案件の影響により累計では減益だが、7~9月だけで見れば前年同期比9.4%増と高水準だ」と嶋本正社長は話す。

 第1四半期で発生した不採算案件3件について嶋本社長は「ほぼ収束した」と話す。一つめは、ほぼ構築が終わったフェーズ、二つめは来月にも顧客に納入するフェーズであるという。三つめは2015年の前半に稼働開始する案件だが、「異常状態は乗り切っており、落ち着いている」(嶋本社長)。

 通期予想は、売上高4000億円、営業利益530億円で据え置いた。第1四半期の不採算案件の影響があるため、通期予想を達成するには下期(10月~2015年3月)で高い営業利益率が求められる。この点に関して嶋本社長は「例年以上にプロジェクトリスクマネジメントを強化し、採算性を高めることで達成する」と説明した。