米AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)は中国の小売店展開を拡大する方針を示したと、複数の海外メディア(米Wall Street Journal米Bloomberg Businessweekなど)が現地時間2014年10月23日までに報じた。

 Cook CEOは現在中国を訪問中。同氏は、同国のポータルサイト「新浪(Sina)」のインタビューに答え、香港、台湾を含むグレーターチャイナに現在15店あるAppleブランドの小売店を、2年以内に40店に増やす計画を明らかにした。

 またCook CEOは、中国における投資を拡大する意向も示した。同氏は「将来中国は我々の売上高に貢献する最大の市場になる。そうなるのは単に時間の問題だ」とも述べたという。

 Bloomberg Businessweekによると、Appleは2008年に中国の1号店を北京市三里屯にオープンした。その後、北京、上海、成都、重慶、無錫、深セン、香港に合計14店舗を開設した。

 同社が先頃発表した今年7~9月期の決算によると、グレーターチャイナにおける売上高は57億8000万ドルで、同社全売上高の約14%を占めた(関連記事:Appleの7~9月期決算はiPhone好調で増収増益、今期見通しも強気)。

 だがこれには米国や日本に1カ月遅れて10月17日に中国本土で発売された「iPhone 6」「同6 Plus」の販売実績は含まれていない。Appleの業績報告の地域区分ではグレーターチャイナは米大陸、欧州に次ぐ規模の市場。Cook CEOは今後の中国市場の展開に期待しているという。

 なお同氏は10月22日に北京市で馬凱副首相と会談したと伝えられた。また同氏はiPhoneの組み立てを手がけるFoxconn Technology(富士康科技)の工場も訪れている。Wall Street Journalによると、10月27日にはAlibaba Group(阿里巴巴)の創業者で会長の馬雲(Jack Ma)氏に会う予定という(関連記事:AppleのCEOが中国副首相と会談、「利用者情報保護について意見交換」)。