写真●非接触ICカードを使った入退室管理システム
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大日本印刷（DNP）は2014年10月22日、社員などの内部犯行による情報漏洩を防止するためのシステムを発売すると発表した。非接触式ICカードを利用し、PCの不正操作監視とセキュリティルームの施錠をひも付けることで内部犯行を未然に防ぐ。10月中の販売開始を予定している。
システムは、（1）DNP子会社のインテリジェント ウェイブが開発したクライアントPC監視用ソフトウエア「CWAT（シーワット）」のカスタマイズ版、（2）非接触ICカードを使った入退室管理システム（写真）---の二つで構成する。
情報漏洩を防止する仕組みは以下の通り。まず、個人情報など重要な情報を扱える特権ユーザーに対してICカードを貸与し、貸与されたICカードでのみセキュリティルームへの入退室および重要情報にアクセス可能なPCへのログインができるようにする。PC利用中は常時ICカードをカードリーダーにセットしておく必要がある（外すとキーボード操作不能になる）。
PCでは、カスタマイズ版CWATを使ってユーザーの操作を監視および記録する。もし、ユーザーが情報漏洩につながる不正な操作を行った場合、CWATがICカードに「退出禁止フラグ」を書き込む。退出禁止フラグが書き込まれたICカードでは電子錠の施錠を解除できないため、物理メディアの持ち出しや逃亡を防げる。ICカードへのフラグ書き込みと同時に、管理者や警備員へのアラート発報なども行えるという。
システム導入費用は最小構成で300万円から（工事費用も別途必要）。「システムの導入効果を高めるには、重要情報がどこにどれだけあり、どの端末から誰がアクセス可能かなどを事前に可視化する必要がある」（DNP）ため、コンサルティングサービスも併せて提供する計画だという。
