日立製作所は2014年10月22日、OSにAIXを搭載したUNIXサーバー機「EP8000シリーズ」のラインアップを強化し、ミッドレンジクラスとハイエンドクラスの2モデルについて、最新CPU「POWER8」を搭載した後継モデルを用意したと発表した(写真)。2015年1月30日に出荷する。2014年5月に発表したエントリークラスの2モデルを合わせ、エントリーからハイエンドまで全クラスにPOWER8搭載モデルを用意した形である。
EP8000シリーズは、米IBM製のCPUとOS(POWERプロセッサとAIX)を採用した、SMP(対称型マルチプロセッシング)構成のRISC UNIXサーバー機である(関連記事:日立、POWER8を搭載したエントリーUNIXサーバー)。ラックマウント型(または専用ラック型)のきょう体を持ち、主として金融取引やデータベースサーバーなど、ハードウエアの信頼性/可用性を要求する用途を想定する。
今回新たに、ミッドレンジモデルとして初めてのPOWER8搭載モデルとなる「E870」を、既存モデル「770」の後継として用意した。さらに、ハイエンドモデルとして初めてのPOWER8搭載モデルとなる「E880」を、既存モデル「780」の後継として用意した。既存モデルはいずれもPOWER7+を搭載しており、しばらくは現行ラインアップの一つとして販売を継続する。
POWER8搭載の新モデル(E870/E880)はいずれも、POWER8を搭載したことによって、POWER7+プロセッサを搭載した従来モデル(770/780)比で、トランザクション処理性能を最大で約1.8倍に向上させた。また、I/O帯域幅を従来モデル比で約3.2倍に高め、ストレージやネットワークへの接続を高速化した。さらに、ハイエンドモデルのE880では、最大搭載メモリー容量を従来モデル(780)の4096Gバイトから8192Gバイトへと2倍に増やした。
新モデルの価格(税別)は、ミッドレンジのE870が4087万7900円から、ハイエンドのE880が7488万7100円から。新モデルを含んだEP8000シリーズ現行モデル全10モデルの概要は表の通り。
クラス | モデル名 | CPU構成 | 販売日 | 価格(税別) |
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エントリー | 720 | POWER7+ 4/6CPU | 2013年3月 | 232万2100円 (4CPU) |
740 | POWER7+ 8/16CPU | 2013年3月 | 769万800円 (8CPU) | |
S814 | POWER8 6CPU | 2014年5月 | 327万6200円 | |
S824 | POWER8 6/8/12/16CPU | 2014年5月 | 732万900円 (6CPU) | |
ミッドレンジ | 750 | POWER7 8/16/24/32CPU | 2010年2月 | 1057万8500円 |
770 | POWER7+ 4~64CPU | 2012年4月 | 1793万1400円 | |
E870 | POWER8 8~64CPU | 2014年10月 | 4087万7900円 | |
ハイエンド | 780 | POWER7+ 4~64CPU | 2012年4月 | 3059万7000円 |
795 | POWER7 24~256CPU 24~128CPU | 2010年9月 | 1億2974万5800円 | |
E880 | POWER8 8~64CPU | 2014年10月 | 7488万7100円 |