ベンダーに代わってパッケージソフトの保守サービスを手掛ける日本リミニストリート(以下、リミニ)は2014年10月21日、準大手ゼネコンの熊谷組と年間保守サービス契約を締結したと発表した。リミニは2015年1月から、熊谷組が利用するSAPジャパンのERP(統合基幹業務システム)パッケージ「SAP R/3 Enterprise 4.7」の保守を始める。

 熊谷組は1999年から15年間、SAPジャパンのERP製品の会計モジュールを利用。1999年に「SAP R/3 4.0B」を導入し、2005年1月にSAP R/3 Enterprise 4.7へバージョンアップしている。約500ユーザーで利用してきた。

 同社は現在、2021年の稼働に向けて会計システムを含む基幹システムの刷新を検討している。その過程で、いずれ不要になるERPの保守を、安価な第三者保守サービスに移管した。

 熊谷組はリミニと3年間の保守契約(2015年1月~2017年12月)を結んだが、「新システムが稼働する2020年ごろまで、リミニの保守サービスを利用する予定だ」と、同社経営管理本部経営企画部IT企画グループの鴫原功部長は説明する。

 鴫原部長はリミニの保守サービスを選んだ理由について、「現在のバージョンのままERPを保守してもらえ、バージョンアップせずに済むことが大きい。また、保守費用を半額にできることも魅力があった」と話している。