写真●トレンドマイクロ グローバルコンシューマ製品企画・開発・ブランドマーケティング担当兼コンシューママーケティング部 統括部長の吉田健史氏
写真●トレンドマイクロ グローバルコンシューマ製品企画・開発・ブランドマーケティング担当兼コンシューママーケティング部 統括部長の吉田健史氏
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 トレンドマイクロは2014年10月20日、新しいライセンス体系の個人向けセキュリティソフト「ウイルスバスター」を2014年中に提供する予定であることを、日経コンピュータの取材に対して明らかにした。新ライセンスでは、同一家庭内ならインストールできる機器の台数を無制限にし、料金は月額制にする。

 スマートフォンなどのモバイル端末の普及により、一家庭であっても、セキュリティ対策を実施すべき機器の数が増えている。「従来の製品では、全ての機器にセキュリティソフトがきちんとインストールされているかどうか、有効期限はいつまでなのかなどを管理する必要がある。家庭のシステム管理者を任されているお父さんなどの負担は大きい」(グローバルコンシューマ製品企画・開発・ブランドマーケティング担当兼コンシューママーケティング部 統括部長の吉田健史氏)という(写真)。

 新ライセンスの製品を利用すれば、こういった負担を軽減できるとする。ウイルスバスターはWindowsやMac、Androidなどマルチプラットフォームに対応しているので、一家庭分のライセンスでそれら全てをカバーできる。

 月額制の導入などについては、同社が2014年8月6日に開催した戦略説明会でも言及されたが、実際の導入時期は明らかにされなかった(関連記事:トレンドマイクロ、一般消費者向けの戦略と新サービス概要を発表)。

 なお、新ライセンスの具体的な料金については未公表。また、従来のライセンス体系の製品も併存させる予定である。

 さらに、2014年中に、ウイルスバスターのインストール方法を改善する予定であるという。従来の製品では、インストールの際に十数桁のシリアル番号を入力する必要がある。複数の機器にインストールされたウイルスバスターを一元管理する際にも、管理コンソールでシリアル番号を入力するなどして、それらをひも付ける必要がある。「こういった作業も、ユーザーにとっては苦痛に感じるだろう」(吉田氏)。

 そこで、シリアル番号などを入力しなくてもインストールできる方法や、同一家庭内なら自動的に一元管理できるようにする方法を提供する。ただ、具体的な実現方法については、現時点では明らかにしていない。