バチカン図書館は2014年10月20日、所蔵する手書き文献のデジタル画像の公開を始めた(図)。Webサイトにアクセスして、自由に閲覧できる。同図書館のデジタルアーカイブ事業を手掛けるNTTデータが発表した。同社は2014年3月にバチカン図書館と契約を締結(関連記事:バチカンとNTTデータ、想像を絶する交渉の舞台裏)。2014年4月からの4年間で、3000冊の手書き文献をデジタルアーカイブ化する作業に取り組んでいる。
現在、バチカン図書館のWebサイトで閲覧できるのは、ボッティチェリの挿し絵が入ったダンテの「神曲」やルネッサンス期の「ウルビーノ聖書」など計8冊である。NTTデータによると、約400冊の文献についてデジタル化作業を終えており、順次公開していくという。公開する文献の増加に伴い、2015年3月までに検索機能を追加する予定だ。
NTTデータは、国立国会図書館などで実績のある同社のアーカイブソリューション「AMLAD」をベースにして、バチカン図書館のデジタルアーカイブシステムを構築した。同システムはPCやスマートフォンに対応したビューワー機能を提供しており、バチカン図書館のWebサイトから直接アクセスできる。