図●施設園芸や水耕栽培向けの遠隔自動制御システム「まかしたくん」の概要
図●施設園芸や水耕栽培向けの遠隔自動制御システム「まかしたくん」の概要
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 金沢農業の農作物の加工・販売会社である金沢大地(石川県・金沢市)は2014年10月16日、自社農場向けに開発した遠隔自動制御システムをパッケージ化したクラウドサービス「まかしたくん」の提供を開始した(、関連記事:マイコンボード「Arduino」で自作センサー農業、栽培農家がソリューションベンダーに)。汎用的なマイコンボード「Arduino」などを使用し、ハードウエアコストやメンテナンスコストを抑えたのが特徴だ。

 まかしたくんは、施設園芸や水耕栽培向けに温度や湿度、土壌水分量などを監視し、自動制御するシステム。現場に設置するコントローラーユニットやセンサーユニット、電源ユニットなどのハードウエアも月額料金制で利用する。設定したしきい値を基準にアクチュエーターを起動し、オプションで提供する灌水ユニットやファン、ビニールの巻き上げ機などを駆動させることができる。

 しきい値は遠隔から設定可能で、各ユニットも遠隔操作できる。センサーが取得した情報を24時間、48時間、1週間といった単位でグラフ化する機能なども備える。データはクラウド側で管理している。ユニットやセンサーの正常稼働チェックやソフトウエアの自動アップデートのリモート監視サポートも提供する。

 基本パッケージの料金は初回のみ発生する初期設置・設定費用(以下全て税別)が10万円、1コントローラーユニット+1無線センサーユニット単位の料金は月額1万5000円。そのほか導入する各センサー類や電源ユニットごとに、追加の月額料金が発生する。例えば土壌水分量センサーは月額500円となる。なお11月までは基本の月額料金1万5000円は無料、初期設置・設定費用は半額の5万円となる。農場にインターネット接続環境を引き込めない場合を想定したSIMカード対応版も11月に提供予定である。