2014年10月13日から16日(現地時間)にかけて、米・サンフランシスコで開催された米セールスフォース・ドットコムのイベント「Dreamforce 2014」では、同社のサービス発表だけでなく(関連記事:データ活用の“デバイド”解消、セールスフォースが分析プラットフォーム「WAVE」発表マルチOS/デバイス対応の開発環境を発表)、同社やCEOのマーク・ベニオフ氏と関係が深いミュージシャン自身が起業したハードウエアメーカーが新製品を披露する場にもなった。

 15日夕方のキーノートスピーチに登壇したミュージシャンのwill.I.am(William Adams氏)は、自身が起業したi.am.plus electronics(ブランド名はi.am+)が開発したウエアラブルデバイス「PULS」を正式発表した(写真1)。will.i.amは、約2年前にiPhoneと一体化するジャケット型デジタルカメラ「foto.sosho」をi.am+ブランドで販売しており、今回のPULSが同氏が出す初のハードウエアではない。

写真1●Dreamforce 2014の基調講演でリスト型ウエアラブル端末を発表するミュージシャンのwill.i.am
写真1●Dreamforce 2014の基調講演でリスト型ウエアラブル端末を発表するミュージシャンのwill.i.am
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 「スマートウォッチではない」と同氏がいうように、PULSはリストバンド型スマートフォン、スマートリストバンドといった趣のウエアラブルデバイスで、他のスマートフォンと組み合わせて使うものではない。SIMカードが内蔵できるため、単体で電話としても、データ通信端末としても使える。音声コントロール機能も付く。

写真2●「PULS」のカタログには利用可能アプリとして「SALESFORCE」の名前も登場
写真2●「PULS」のカタログには利用可能アプリとして「SALESFORCE」の名前も登場
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 OSは独自OSとしている。基本的なハードウエアのスペックはストレージが16GB、メモリーが1GB、無線LANおよびBluetoothに対応する。GPSや歩数計、加速度センサーも内蔵する。電話、時計として使えるだけでなく、音楽プレイヤーやフィットネス用途、さらに会場で配られたカタログには、Twitter、Instagram、Facebookと並び、「SALESFORCE」とも書かれている(写真2)。様々なアプリが当初から搭載される予定だ。