写真●日経NETWORKの山田剛良編集長
写真●日経NETWORKの山田剛良編集長
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 2014年10月17日まで東京ビッグサイトで開催しているIT展示会「ITpro EXPO 2014」で、日経NETWORKの山田剛良編集長が「ネットワーク機器人気ランキング 2014」と題した講演を行った(写真)。日経NETWORKが5~6月に実施した調査「ネットワークの実態調査 2014」の結果に基づく。

 日経NETWORKは、2002年から業務ネットワークの管理者を対象に、運用しているネットワークの実態やトラブル体験など、ネットワーク管理者の生の声を集めるアンケート調査を実施している。今回、管理や運用トラブルに関する質問に加え、調査対象の業務ネットワークで使われている主なネットワーク機器のベンダー名を調査した。日経NETWORKの読者層を反映し、中小規模のネットワークで人気のネットワーク機器ベンダーが明らかになった。

 対象としたネットワーク機器はルーター、スイッチ、無線LAN機器の三つ。スイッチに関しては8ポート未満の小型レイヤー2スイッチ、9ポート以上の中型レイヤー2スイッチ、高機能のレイヤー3スイッチに分けて集計、無線LAN機器もアクセスポイント製品と無線LANコントローラーで分けて集計した。今回の調査は2014年5月6日から6月22日までWebサイト上で実施し、総数688人からの回答を集めた。

 ルーターでは、1位が「ヤマハ」、2位「シスコシステムズ」、3位「NEC/NECプラットフォームズ」、4位には僅差で「バッファロー」が続いた。「全体に家庭向け機器を得意とするメーカーが上位に目立つ。中小規模の企業では家庭向け機器が業務ネットワークでも使われている実態を反映している」(山田編集長)。拠点数別に集計した順位を見ると、この傾向はさらに明確になる。1拠点のみのネットワークではバッファローが1位になるなど、拠点数が少ないほど家庭向け機器のメーカーが目立つ。

 無線LANアクセスポイントは圧倒的1位に「バッファロー」が入り、2位「シスコシステムズ」、3位「NEC/NECプラットフォームズ」と続く。この要因について山田編集長は、無線LANの最新規格である「802.11ac」への期待の高さを挙げた。導入した無線LANの対応規格を聞いた別の質問で、11ac対応と答えた率が12.9%もあったことなどが根拠となるという。無線LANコントローラーは、1位が「シスコシステムズ」、2位「アルバネットワークス」、3位「富士通」だった。