写真1●MMS(モービルマッピングシステム)を搭載した自動車。これで走行してデータを取得する
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写真2●取得した3Dデータの例。モノクロ写真のように見えるが、高精細の3Dデータをドットで表現したものだ
写真2●取得した3Dデータの例。モノクロ写真のように見えるが、高精細の3Dデータをドットで表現したものだ
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写真3●手書き文字認識エンジン「Handz Reco」のデモ
写真3●手書き文字認識エンジン「Handz Reco」のデモ
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 アイサンテクノロジーは2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2014」で、車載型の移動式高精度3次元計測システムMMS(モービルマッピングシステム)を展示した(写真1)。

 MMSは、GPS、レーザースキャナー、カメラなどの機器を搭載した車両を走行させることで、道路や建物の形状、標識といった道路周辺の3次元位置情報を取得するシステム。一般的なカーナビなどで使う3D地図データよりも詳細なデータを蓄積し、車線や路面の文字、勾配、信号の向きなども高精度で取得する(写真2)。

 MMSで取得したデータの用途として注目されるのが、自動運転車での活用だ。同社は9月16日、名古屋大学ほか複数の企業と共同で、自動運転技術の公道実証実験ワーキンググループ「アーバンドライブWG」を設立した。事前に取得した公道の詳細な3D地図データを、自動運転車のカーナビ技術に応用する。同グループは、11月にも名古屋市内の公道で実証実験する計画だ。

 このほか同社は、スマートフォンやタブレットなどで利用できる高精度の手書き文字認識エンジン「Handz Reco」も展示している(写真3)。東京農工大学の中川正樹教授が開発した手書き文字認識エンジンで、文字を1画書くごとにリアルタイムで逐次認識する。同社が販売する手書き電子カルテシステム「Dr.HandzPen」に搭載されているほか、サムスン製Androidスマートフォン「GALAXY」にも採用例があるという。