写真●右から日本航空の渋谷直正氏、がんこフードサービスの新村猛氏、日経情報ストラテジーの小林暢子編集長
写真●右から日本航空の渋谷直正氏、がんこフードサービスの新村猛氏、日経情報ストラテジーの小林暢子編集長
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 2014年10月17日、東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2014」で、がんこフードサービス副社長の新村猛氏と日本航空Web販売部1to1マーケティンググループアシスタントマネジャーの渋谷直正氏が対談した。新村氏は「CIO・オブ・ザ・イヤー2014」、渋谷氏は「データサイエンティスト・オブ・ザ・イヤー2014」の受賞者である。

 新村氏は冒頭、がんこの店舗に「屋内測位システム」と呼ばれる仕組みを導入して従業員の動線データを収集し、オペレーションの改善に生かしていることを明かした。対談では渋谷氏が新村氏に対して「(動線データの収集について)従業員の拒否反応があったのではないか」という質問が飛んだ(写真)。

 新村氏はこの質問に対し、自身が板前出身であることを踏まえて、ITの用語を板前の言葉に置き換えて伝えたことがブレークスルーを生んだと語った。「彼らと言語が一緒だったことが、(システム導入の心理的な)ハードルを下げた」(新村氏)。

 一方、新村氏は渋谷氏に対して、文系出身のデータサイエンティストであることの利点と苦労を尋ねた。渋谷氏は「文系出身者は営業部門に配属される場合が多い」としたうえで、「営業マインドがあるからこそ、データの意味を読み解くことができる」と強調した。欠点については、文系出身者にありがちな「数学アレルギー」を挙げた。

 対談のモデレーターは日経情報ストラテジーの小林暢子編集長が務めた。日経情報ストラテジーは毎年、誌面に登場したCIOやデータサイエンティストのなかから、CIO・オブ・ザ・イヤーとデータサイエンティスト・オブ・ザ・イヤーを選出している。