写真1●「スマートフォン・タブレット・パソコン満足度ランキング2014」について解説する日経パソコンの松元英樹記者
写真1●「スマートフォン・タブレット・パソコン満足度ランキング2014」について解説する日経パソコンの松元英樹記者
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写真2●「スマートフォンの総合満足度」はアップル製品が1位から3位を獲得
写真2●「スマートフォンの総合満足度」はアップル製品が1位から3位を獲得
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 2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催しているIT展示会「ITpro EXPO 2014」で、日経パソコンの松元英樹記者が「スマートフォン・タブレット・パソコン満足度ランキング2014」の結果について講演した(写真1)。ユーザーの生の声を紹介しながら調査の分析結果を解説した。

 日経パソコンは、1998年からパソコンメーカーのサポートに関する実態を調査する「サポートランキング」や、パソコンの性能や使い勝手に関する調査「パソコン満足度ランキング」を実施してきた。2013年からはパソコンに加え、スマートフォンとタブレットでも同様の調査を実施している。

 今回の調査は2014年5~6月にWebサイト上で実施し、総数1万5859人が回答した。

 「スマートフォンの総合満足度」は、1位が「iPhone 5s」、2位「iPhone 5」、3位「iPhone 5c」とアップル製品が上位を占めた(写真2)。「シンプルで分かりやすい操作性のほか、デザインに優れ、動作の安定性も高い」(松元記者)ことが評価につながった。Android機では大画面で評価を得た「GALAXY Note」が4位。音楽や映像の機能を強化している「Xperia」が5位に入った。

 9位のシャープ「AQUOS」や11位の富士通「ARROWS」といった国内メーカー製品は旧モデルで「発熱が大きい」「フリーズする」といった声が多く、満足度が伸び悩んだ。一方、AQUOSがバッテリーの評価でiPhoneを上回るなど新モデルによる改善の兆候もある。「来年はiPhoneの評価を超すAndroid機が登場するのではないか」(松元記者)と予測する。

 「タブレットの総合満足度」でもアップル製品が1位から3位を獲得した。薄型の「iPad Air」が1位、小型の「iPad mini」が2位、その他の「iPad」が3位。Android勢では4位の「Nexus 7(2013年モデル)」が健闘したものの、「携帯性と操作性が高く、しばらくはiPadにライバル不在の状態が続く」(松元記者)と分析した。

 「パソコンの総合満足度」も紹介した。ノートパソコン部門では、携帯性や堅牢性を高めたパナソニックが1位。デスクトップパソコン部門ではサポートを重視しているエプソンダイレクトが1位だった。「両社とも、日本のメーカーならではの“おもてなし”の特徴を出している。スマートフォンやタブレットでもやみくもに海外メーカーを追うのではなく、独自性を追求してほしい」(松元記者)と国内メーカーの奮起に期待を寄せた。