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 米Appleは現地時間2014年10月16日、27インチの「Retina」ディスプレイを搭載した一体型パソコン「iMac with Retina 5K display」を発表した。同日出荷を開始する。

 ディスプレイ解像度は5120×2880ドット。総ピクセル数は1470万となり、「従来の27インチiMacの4倍、4Kディスプレイより67%多い」という。

 独自のタイミングコントローラーを搭載したほか、有機パッシベーション技術などを採用し、ディスプレイの電力消費を30%削減。コントラスト比の向上も図った。

 最新OS「OS X Yosemite」を搭載する。動作周波数3.5GHzの米Intel製「Core i5」クアッドコアプロセッサ、米AMD製「Radeon R9 M290X」グラフィックス、1Tバイトのストレージ(Fusion Drive)の場合、希望小売価格は2499ドル。

 Retinaを搭載していない従来のiMacは価格据え置きで販売する。27インチは1799ドルから、21.5インチは1099ドルから。

 また同社は、小型デスクトップパソコン「Mac mini」もアップデートした。OS X Yosemiteを搭載し、Intelの第4世代Coreプロセッサと「Iris Graphics」もしくは「HD Graphics 5000」グラフィックをベースに、2基のThunderbolt 2ポート、IEEE 802.11acサポートなどを備える。

 動作周波数1.4GHzのCore i5デュアルコアプロセッサと4Gバイトのメモリー、Intel HD Graphics 5000、500Gバイトのストレージで構成した場合の希望小売価格は499ドルから。同日出荷を開始する。

 OS X Yosemiteも同日正式公開した。「Mac App Store」を通じて無償でダウンロードできる。

 Appleにおいてパソコン事業の売上が占める割合は15%未満に縮小している。しかし依然としてパソコン事業は重要であり、2014会計年度第3四半期(2014年4~6月)の販売台数は前年比18%成長した。この数年における同社の市場シェアは小さいが、薄型ノートパソコン「MacBook Air」をはじめとした洗練されたデザインの高価な製品で顧客を引きつけている(米CNET)。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]
[発表資料(3)]