写真1●キオスク型端末でのデモ。USBメモリーを差し込み、タッチパネルでスキャン操作を実行できる
写真1●キオスク型端末でのデモ。USBメモリーを差し込み、タッチパネルでスキャン操作を実行できる
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 ネクスト・イットは、2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2014」で、工場やプラント、発電所など、インターネットに接続していない環境で稼働する制御系システム向けのセキュリティソリューション「Secure Media EX」を国内で初公開した。

 外部から持ち込まれるUSBメモリーをスキャンして安全性を確認するソリューションで、ブースでは工場やプラントの入口に設置することを想定したキオスク端末にUSBメモリーを差し込むデモを体験できる。

 インターネットに接続されていない制御系システムでは、USBメモリーなど記録媒体にソフトウエアのバージョンアップ版を格納して持ち込むケースが多く、その際にセキュリティをどう確保するかが課題だ。「既に米国では、通用口にキオスク型端末を設置し、USBメモリーをスキャンするシステムの導入が進んでいる。原子力発電所では持ち込む際に複数のウイルス検知エンジンでのスキャンが義務付けられている」(光吉歳男・ソリューション本部営業部長)。

 同社のソリューションも原子力発電所を中心に多数の導入実績があるが、国内では今回が初公開。導入費用は300万円からとなっている。

 「Secure Media EX」は、米OPSWATが開発した「Metascan」をコアとしたソリューション。Metascanには、ESETやAVG、Sophos、トレンドマイクロなど最大で30社のウイルス検知のエンジンが搭載され、複数エンジンによるスキャニングが可能となっている。

 ただし、工場やプラントの入口に「Secure Media EX」を設置してUSBメモリーをスキャンしても、例えば、ポケットに隠してUSBメモリーが持ち込まれるといったリスクもある。同社では、その場合を想定し、クライアント端末に外部から持ち込まれたUSBメモリーが差し込まれても利用できないようにしたり、スキャンをして安全性を確認してからでないと利用できないようにするエンドポイント・セキュリティ・ソリューションも併せて提供している。