写真●OpenStack Foundationのトム・フィフィールド コミュニティマネジャー(撮影:新関雅士)
写真●OpenStack Foundationのトム・フィフィールド コミュニティマネジャー(撮影:新関雅士)
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 2014年10月15日から東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2014」で、OpenStack Foundationのコミュニティマネジャーを務めるトム・フィフィールド氏が16日に登壇し、OpenStackがもたらすビジネスへの貢献を解説するとともに、コミュニティの開発体制を紹介した(写真)。

 「OpenStackは、企業における変革を促す」――。フィフィールド氏は、このように強調する。同氏は、ここ10年でフォーチュン1000に名を連ねる企業の70%以上が入れ替わっているという調査を披露し、「保守的とされる日本でも、若い企業が大企業に挑戦している」と語った。あらゆる企業においてビジネスのスピードアップが強く求められるなか、OpenStackを活用して素早くITリソースを調達できる仕組みを構築することで、ビジネスの高速化を実現できるようになるという。

 フィフィールド氏は、「アプリ担当者から、仮想マシンが急きょ欲しいと言われたらどうするか」、「スペックの違うマシンを複数用意しなければならなくなった場合はどうするか」といった質問を会場に投げかけた。そのうえで、OpenStackが備えるAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を呼び出すことで、仮想マシンを短時間かつ容易に準備できるとアピールした。

 さらに、「OpenStackは世界を席巻している」とフィフィールド氏は語り、普及フェーズに入っていることを示す。同氏によると、OpenStackのユーザーは140カ国に及ぶという。「PlayStation 4(PS4)」を提供するソニー・コンピュータエンタテインメントや、独BMWのIT部門でOpenStackが採用されていることを挙げ、「PS4が家庭にある人やBMWに乗っている人は、既にOpenStackを間接的に使っている」と、ユーザーにとって身近な存在になりつつあることを強調した。