写真1●ディープラーニングを応用した映像解析ソリューションのデモ。フロア内のエリアにどのような属性の人が分布しているかを示している
写真1●ディープラーニングを応用した映像解析ソリューションのデモ。フロア内のエリアにどのような属性の人が分布しているかを示している
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写真2●Preferred Networksの比戸将平CRO(チーフ・リサーチ・オフィサー)
写真2●Preferred Networksの比戸将平CRO(チーフ・リサーチ・オフィサー)
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 2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催中のICTソリューションの総合展示会「ITpro EXPO 2014」。同展示会で、IoT(Internet of Things)向けのアプリケーションを開発するPreferred Networksは、機械学習を用いた映像解析技術のデモを展示している。

 展示しているのは、「ITpro EXPO AWARD 2014」の優秀賞を受賞した「ディープラーニングを応用した映像解析ソリューション」。展示ブース付近にカメラを設置し、撮影した画像に対して機械学習技術を応用して分析している。

 具体的には、撮影している映像に映っている通行者の服装からスタッフであるかなどを判別。フロアの特定のエリアにどのような属性の人がいるかをプロットする(写真1)。同社で研究開発を担当する比戸将平CRO(チーフ・リサーチ・オフィサー)は「機械学習技術を用いなくても性別や年齢は判断できるが、服装までは識別できない」と話す(写真2)。

 上着を着ている通行者を識別するための論理演算を人間がコンピュータに搭載するのは難しいが、「機械学習ならコンピュータがロジックを考えてくれる」(比戸氏)という。

 「将来的にはスーパーなどの小売店や、鉄道の駅などでの活用を考えている」(比戸氏)という。スーパーでは、商品を買った顧客の店舗内での行動履歴を分析し、マーケティングにつなげる。駅では車いすを使う利用者が訪れた際に、カメラがいち早く識別して駅員に知らせるといった用途を想定できる。比戸氏は「機械学習をサービスに結びつけるプラットフォームを作っていきたい」と話す。

 Preferred Networksは、自然言語処理や機械学習などの技術提供するPreferred Infrastructure(PFI)から2014年10月1日に独立し、IoTにフォーカスした機械学習技術の商用化を目指している。