写真●シスコシステムズが展示していた「UCS Mini」。写真は背面。上に乗っているのが新たに開発した内蔵型のファブリックインターコネクト
写真●シスコシステムズが展示していた「UCS Mini」。写真は背面。上に乗っているのが新たに開発した内蔵型のファブリックインターコネクト
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 シスコシステムズは2014年10月15日から17日まで東京・ビッグサイトで開催されているIT展示会「ITpro EXPO 2014」のブースで、同社の「UCS(Unified Computing System)」の最新モデル「UCS Mini」を展示している。

 UCS Miniは小規模なIT環境を構築するためのブレードサーバー。特徴はネットワーク接続を集約する「ファブリックインターコネクト」を内蔵している点にある。従来のUCSシリーズは、ネットワークやストレージとの接続に、1Uまたは2Uの別ユニットとして提供されているファブリックインターコネクトが必要だった。

 シスコは新たにシャシーのI/Oモジュールのスロットに取り付けられるように大幅に小型化したファブリックインターコネクト「UCS 6324」を開発。ブレードサーバー用シャシー単体で、UCSシステムとして動かせるようにした。ブレードサーバーやファン、電源ユニットなど、UCS 6324以外のUCS Miniのパーツは「UCS B」シリーズと共通だ。

 従来のファブリックインターコネクトが最大40台のシャシー(サーバー320台)まで接続できるのに対し、内蔵型が接続できるサーバーは最大20台となっている。内蔵型のファブリックインターコネクトも管理用のチップやソフトウエア「UCS Manager」を搭載している。

 100Vで動作することもUCS Miniの売りの一つ。UCSの従来製品は200V電源が必要だったが、施設によっては電源工事が難しい。9月に発表した新世代のUCS製品群ではサーバーのネットワークインタフェース部を改良するなどして全体の消費電力を下げ、100Vで動作するようにした。

 「一般的な100V電源しか用意できないところでもUCSの管理機能を生かしたサーバーを設置したいというニーズに応えられるようになった。来場者からも良い反応を得ている」(同社ソリューションズシステムズエンジニアリングデータセンターソリューションSEマネージャーの葛貫信次氏)。今後は、中堅・中小企業への販売も拡大するという。