ネットワークの構成
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 ケイ・オプティコムは2014年10月16日、10月26日に行われる大阪マラソン2014当日に4K映像のFTTHリアルタイム伝送実験を実施する。ケーブルテレビ放送およびBSデジタル放送、地上デジタル放送の各方式で変調した4K映像を、既存のFTTH網でリアルタイムで伝送する。国内初の取り組みという。

 大阪マラソン2014のフィニッシュ地点であるインテックス大阪前で4K映像を撮影する。それを、ケーブルテレビ方式(256値QAM)、BSデジタル放送方式(TC8相PSK)、地上デジタル放送方式(OFDM)に変調し、ケイ・オプティコムのFTTH既存設備を利用して伝送する。インテックス大阪2号館ケイ・オプティコムブースにおいて、テレビ用回線終端装置(V-ONU)で受信した映像信号を各種方式に対応したセットトップボックス(STB)で復調し、4Kテレビにて表示する()。

 ケイ・オプティコムは「早期にeo光テレビでも家庭の4Kテレビで4K映像を視聴できる環境を提供したい」と考えており、今回の実験に踏み切った。各種変調方式で伝送することで、今後実施される4K試験放送の再放送(いわゆる再送信)やケイ・オプティコムが制作、放映するコミュニティチャンネルの4K対応に関する技術の蓄積を行う。

 大阪マラソン2014では、4K映像と同時にHDTV撮影した映像をアップコンバートし、4K映像として各種変調方式で伝送する。簡易な設備対応で放送コンテンツの充実を図り、4K放送の早期普及を目指す取り組みという。また事前に撮影した4Kコンテンツや4Kウエアラブルカメラで撮影した映像を4Kタブレットで視聴できるようにもする。

 ケイ・オプティコムは今回の伝送実験を通して、各種変調方式での映像伝送技術や必要ビットレートの確認、FTTH網での伝送品質の確認、エンコーダーおよび各種放送、伝送機材の動作確認などを実施する。

 今回の検証を踏まえて、eo光テレビでは、2016年に開始予定のBSにおける4K試験放送を、セットトップボックスが不要なパススルー方式で提供する予定。また、その他の放送方式においても、4K放送の普及拡大に向けて準備を進めていく方針である。

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