米Gartnerが現地時間2014年10月15日に公表した市場調査によると、パソコン、タブレット端末、携帯電話を合わせた2014年の世界出荷台数は前年から3.2%増え、24億960万台になる見通し。

 このうちタブレット端末の出荷台数は前年から11%増の2億2900万台となり、これらデバイス全体の出荷台数に占める割合が9.5%にとどまると同社は見ている。2013年におけるタブレット端末の前年比伸び率は55%だった(関連記事:2013年の世界PC出荷台数は11.2%減、タブレットは53.4%増、Gartner予測)。

 Gartnerによるとタブレット市場が減速している理由は、買い替えと新規購入の減少。同社のリサーチディレクタ、Ranjit Atwal氏によると、タブレット端末は買い替え周期が延びている。また一部の利用者はタブレットへの買い替えをやめているという。

 「彼らはむしろタブレットにもなる1台2役のハイブリッド型パソコンを好む傾向がある」と同氏は指摘。これにより、高価格帯“ウルトラモバイル”(薄型軽量ノートパソコンやハイブリッド型ノートパソコン)のデバイス全体に占める割合は2014年に22%、2018年には32%に拡大すると予測している。

 一方で携帯電話は、低・中価格帯のスマートフォンがけん引し、今後も堅調に伸びていくという。このうち中価格帯Android端末をはじめとする“ベーシック・スマートフォン”の今年における伸び率は52%。また中国のホワイトボックス端末をはじめとする低価格“ユーティリティ・スマートフォン”は2倍に増えると予測している。

 なおこれらデバイスの中で唯一、出荷台数が減少すると見られているのが従来型パソコン(デスクトップ/ノートパソコン)。Gartnerの推計によると、昨年の従来型パソコンの世界出荷台数は2億9600万台だった。これが今年は2億7600万台に、来年は2億6100万台にまで減ると同社は見ている。

[Gartnerの発表資料]