写真●Hinemosでマルチクラウド環境を統合運用するデモの様子
写真●Hinemosでマルチクラウド環境を統合運用するデモの様子
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 2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2014」でNTTデータは、同社が開発するOSS(オープンソースソフトウエア)統合運用管理ソフトウエア「Hinemos」専用の展示ブースを設置して、同ソフトの最新機能などを積極アピールしている。

 Hinemosの開発者の一人であり、会場で説明員を務めていた基盤システム事業本部 システム方式技術事業部 第三技術統括部 第三技術担当 課長代理の澤井健氏が力説したのは「Hinemosは単なる監視ツールではなく、マルチクラウドオーケストレーションツールである」ということ。

 例えば、「Hinemosクラウド管理オプション」という有償オプションを利用すれば、Hinemosにクラウド(IaaS)を運用管理する機能を付加できる。同オプションは2013年に「Amazon Web Services」に対応し、2014年4月にはNTTコミュニケーションズの「Cloudn」に対応。そして2014年10月に「Microsoft Azure」に対応した。こうした機能拡充により「単一画面・単一マネージャによるマルチクラウド環境の統合運用管理を実現した初めての運用管理ソフト」(澤井氏)となった。

 展示会場では、前述の3つのパブリッククラウドと、Dimension Dataを使って構築したプライベートクラウドの4つのクラウド環境を単一画面で管理するデモンストレーションが行われていた(写真)。

 現在開発中の機能としては、マルチクラウド環境の運用を自動化する「クラウド間業務フロー連携」機能などが紹介されていた。同機能は、キュー連携機能によるジョブフロー連携と、ファイル転送ソフト「HULFT」との連携機能によるファイル転送制御の2つの技術によって実現する予定という。「同機能によって結びつきが疎なマルチクラウド環境を構築できる。2014年12月までには完成させたいと考えている」(澤井氏)。