写真1●データバックアップのデモ。GUIでバックアップの進捗も確認できる
写真1●データバックアップのデモ。GUIでバックアップの進捗も確認できる
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 富士通は、2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2014」で、同社が提唱する「ハイブリッドクラウド」の各種ソリューションを出展。同社ブースでは、事業継続性(BCP)の確保やデータの長期間の保存を可能とする、プライベートクラウドとパブリッククラウドを活用したデータバックアップのデモを公開している。

 これは、ブース内に設置されたオンプレミスのサーバとプライベートクラウド「Cloud Ready Blocks」の環境から、パブリッククラウド「FUJITSU Cloud A5」のストレージにデータを移してバックアップするもの。プライベートクラウドの環境をユーザーの拠点と想定。まずは、一次バックアップ領域にデータをステージングし、そこからインターネットを経由してパブリッククラドのストレージに移していく。デモでは約10Gバイトのデータを15分程度でバックアップする様子を確認できた。

 このシステムでは、バックアップの操作がGUIで直感的に行えるようになっている。例えば、操作画面で「ソース」にカーソルを合わせると、ストレージが一覧表示されるので、その中からバックアップが必要なデータが格納されているストレージを選ぶだけで良い。また、スケジュールも曜日や時間などを指定するだけ。バックアップ方法も「フル」「差分」「増分」を選択するなど、画面を見ながら必要な項目を選んでいくだけでバックアップ操作を完了できる。

 またセキュリティについても、プライベートクラウド環境からインターネットを経由してパブリッククラウドにデータを送る際にはSSLで通信できるほか、バックアップしたデータそのものも暗号化できる。パブリッククラウド「FUJITSU Cloud A5」については東日本と西日本のどちらでも利用できるため、例えば東日本に拠点のあるユーザーなら、西日本のクラウドにバックアップするといった使い方が可能だ。

 パブリッククラウドのストレージの利用単価は、1Gバイト当たり1カ月2.45円。プライベートクラウドに仮想ホストを3台導入し、ストレージで1Tバイトを利用した場合の参考価格は、プライベートクラウドのパッケージ料金が74万4000円、パブリッククラウドの利用料金が月額2450円。トランザクション費用などが別途必要になる。