写真●Sheepdogを活用した「NTTDATA・OpenSolution-ブロックストレージ・アプライアンス」の外観
写真●Sheepdogを活用した「NTTDATA・OpenSolution-ブロックストレージ・アプライアンス」の外観
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 NTTデータは、2014年10月15日に開幕した「ITpro EXPO 2014」の同社展示ブースで、OSS(オープンソースソフトウエア)の分散ブロックストレージ構築ソフトウエア「Sheepdog」を活用したストレージアプライアンス製品「NTTDATA・OpenSolution-ブロックストレージ・アプライアンス」(写真)のデモンストレーションを実施している。

 同アプライアンス製品は、同社が12月1日に発売を予定するもの。「Sheepdogを利用した初のアプライアンス製品」(基盤システム事業本部 システム方式技術事業部 第三技術統括部 第三技術担当 課長代理の森田 和孝氏)という。会場で展示していたのは、2ノードでHDDを計72台搭載した物理ストレージ容量200Tバイト(論理容量100Tバイト)の推奨構成である。同構成の予定価格は1600万円から。

 Sheepdogは、PCクラスタ型のブロックストレージシステムを構築するソフトウエア。NTTが2005年に開発し、OSSとして公開している。Sheepdogを利用すれば、一般的なIAサーバーを多数並べて数百P(ペタ)バイト級の巨大なストレージプールを構築できる。ストレージプールのサイズは、サーバーの数を増やせば無停止で拡張される。

 クライアントにはストレージプールから任意の容量を切り出して割り当てる形となる。クライアントとSheepdogストレージとの接続プロトコルには、iSCSIやNBD(Network Block Device)などを利用できる。

 記録データの冗長性をユーザーが自由に設定できるのも、Sheepdogの大きな特徴。設定した冗長性は自律的に維持される。例えばデータを2重化していた場合、あるノードが故障するとそのノードに記録されていたデータは一時的に冗長性が失われる。しかし、すぐにSheepdogがそれを検知し、データを他のノードにコピーして冗長性を回復するという。「容量を最優先にして冗長性を持たせない設定にもできる」(森田氏)。