写真1●顔認識で入退室を管理するデモ
写真1●顔認識で入退室を管理するデモ
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写真2●タブレットで撮影したガスメーターの写真からOCRで数値を読み取る
写真2●タブレットで撮影したガスメーターの写真からOCRで数値を読み取る
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 パナソニックグループのSIベンダーであるパナソニック ソリューションテクノロジー(PSTC)は、2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2014」に出展。「あたたかいクラウドへ」というコンセプトで、5ゾーンで30以上の業務ソリューションを展示している(関連記事:映像技術基に2020年のワークスタイル展示)。

 「ライフサポートクラウドゾーン」では、高齢者住宅向けの顔認識入退室管理システムのデモを披露した(写真1)。システムはパナソニック製の汎用監視カメラ、顔認識エンジン、電子錠で構成される。最初にカメラに自分の顔写真を数点登録する。メガネをかけたり外したりする場合は両方の状態を登録しておくと認識精度が上がる。

 その後、本人がカメラ付近に行くと、顔認識エンジンと照合し、自動解錠する。1度目での認識精度は95%ほどで、2度目でほぼ解錠できる精度だという。販売はこれからで、まず2014年11月に大阪府枚方市内で開業するパナソニックグループの高齢者住宅で稼働させる予定である。「鍵紛失などのトラブルが多い高齢者・介護分野でお客様の困りごとを解決したい。ゆくゆくは一般の住宅にも普及させたい」(担当者)という。

OCRやNFCを駆使して点検業務効率化

 「フィールドワークゾーン」では、様々な自動認識技術を使って点検・設備管理を効率化するデモを披露している。例えば、タブレットでガスメーターの写真を撮ると、OCR(光学式文字認識)ソフトで自動認識して数値を記録できる(写真2)。メーターが汚れたり、極端に暗かったりする場合を除けば、認識精度は100%に近づいている。近日中にガス検針業務で実用化する商談が進んでいるという。

 OCRのほかにも、2次元バーコード(QRコード)やNFC(近距離無線通信)で点検対象の部位を特定したり、数mの電波飛距離があるBLEビーコン(iBeacon)で点検対象の設備があるフロアを特定したりするデモも披露している。