写真1●「データセンター無人化システム」の主な構成要素
写真1●「データセンター無人化システム」の主な構成要素
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写真2●鍵の保管庫「デジタル@ICキーターミナル」を開けた様子
写真2●鍵の保管庫「デジタル@ICキーターミナル」を開けた様子
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 東海理研は、ITpro EXPO 2014の展示ブースで、「データセンター無人化システム」と呼ぶソリューションを展示している(写真1)。データセンターでは規模が大きくなると、ラックを施錠する鍵の管理が煩雑になる。そこで、入退出管理システムや鍵の保管庫を指静脈認証と連携し、鍵の受け渡しを自動化するものだ。

 データセンター無人化システムでは、まず指静脈認証でサーバールームに入室。続いて指静脈認証で鍵の保管庫「デジタル@ICキーターミナル」を開けると、ラックの鍵を取り出せる(写真2)。鍵には「デジタル@ICキー」を使い、認証時に利用者の権限を書き込む仕組みとなっている。このため、1本の鍵で複数のラックを開けられる。ラックには専用の「デジタル@ICハンドルロック」を取り付ける必要がある。鍵の貸し出しや扉の開閉などの状況は遠隔から監視できる。共連れによる不正入室や鍵の未返却による退出などを防ぐ仕組みも用意した。

 価格は、デジタル@ICハンドルロックがラック当たり約15万円。データセンターの規模にもよるが、他に入退出管理システムや鍵の保管庫などで50万~100万円かかるという。同ソリューションは顧客企業の要望に基づいて独自に開発したもので、データセンターに限らず、大量のキャビネット(の電子鍵)を保有するオフィスにも向くとしている。同社は双方の用途を狙い、これから本格的に拡販していく。