写真1●台湾クアンタコンピュータが展示する「Open Compute Project(OCP)」仕様のハードウエア
写真1●台湾クアンタコンピュータが展示する「Open Compute Project(OCP)」仕様のハードウエア
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写真2●米ブロードコムのスイッチングチップである「StrataXGS Trident II」を採用した、台湾クアンタコンピュータの「QuantaMesh T3048-LY9」
写真2●米ブロードコムのスイッチングチップである「StrataXGS Trident II」を採用した、台湾クアンタコンピュータの「QuantaMesh T3048-LY9」
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 台湾クアンタコンピュータの日本法人であるQCJは2014年10月15日から17日まで開催中の「ITpro EXPO 2014」で、「Open Compute Project(OCP)」仕様のサーバー/ストレージや、ホワイトボックス・スイッチの最新モデルなどを披露した。QCJは2014年11月下旬に東京・浜松町に日本における販売拠点を設け、「Quanta」ブランドのITインフラストラクチャー製品の販売を強化する。

 OCPは、米フェイスブックが2011年に開始したハードウエアの設計図をオープンソースとして開発するプロジェクトで、これまでにサーバーやラック、電源装置、冷却設備、ストレージ、ネットワークスイッチなどの設計図を公開している。クアンタはOCP仕様のハードを「Rackgo X」というブランドで販売しており、ITpro EXPOの会場では高密度サーバーや、大量の内蔵ディスクを搭載するJBOD(Just a Bunch of Disks)タイプのストレージなどを展示している(写真1)。

 クアンタのネットワークスイッチは、サーバーラック内のネットワークを集約するいわゆる「ToR(トップ・オブ・ラック)スイッチ」で、ネットワークOSとしてクアンタ独自の「QuantaOS」以外に、米キュムラスネットワークスの「Cumulus Linux」や米ビッグ・スイッチ・ネットワークスの「Switch Light OS」、OCPが開発する「Open Network Linux」などが稼働することが特徴。ネットワークOSを搭載しないスイッチは、「ホワイトボックス・スイッチ」や「ベアメタルスイッチ」などと呼ばれている。

 クアンタはITpro EXPO 2014で、米ブロードコムのスイッチングチップである「StrataXGS Trident II」を採用した「QuantaMesh T3048-LY9」を、日本国内で初披露した(写真2)。厚さ1Uの筐体で、「10G BASE-T」を48ポート、40Gビット/秒の「QSFP+」ポートを6ポート搭載し、スイッチング容量は1440Gビット/秒である。StrataXGS Trident IIは、ネットワーク仮想化の「VXLAN」をハードウエア処理する機能を備えている。同チップを搭載するQuantaMesh T3048-LY9は、従来の1U型のToRスイッチと比べて、VXLANを高速に処理できるとしている。