画面1●バズーが開始した超高層マンション住人向けフリマサイト
画面1●バズーが開始した超高層マンション住人向けフリマサイト
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 バズーは2014年10月10日、20階建て以上の超高層マンションの住人に限定したスマートフォン向けフリマサイト「雅 MIYABI」を開始した(画面1)。同じマンション内の住人同士でチャイルドシートやベビーカー、ゴルフクラブなど不要になった物品を売買する個人間マーケットプレイスを提供する。同じマンション内での取り引きのため、配送の手間やコストがかからないのが特徴。年内に1000件の登録者数を目指す。

 雅は会員登録制で、入会時には実際の住人かどうか、運転免許証をはじめとする確認書類で審査する。フリマに参加するためには最低一品の出品登録が必要で、決済はクレジットカードのみ。出品物を購入する場合は、クレジットカードで仮払い処理をした後、売り手とサイト内のメッセージ機能で受け渡し方法や時間を確定する。

 実際の本決済は出品物の受け渡し時で、売り手と買い手が相互に評価をした後、初めて売り手側に商品代金が振り込まれる仕組み(画面2)。決済手数料は商品代金の15~25%を予定しており、振り込む代金から差し引く。取り引きの評価に応じて「雅安心ポイント」が付与され、ポイントを貯めると段階的に決済手数料が下がるなどの特典を受けられる。

画面2●本決済は出品物の受け渡し時で、売り手と買い手が相互に評価をした後、初めて売り手側に商品代金が振り込まれる
画面2●本決済は出品物の受け渡し時で、売り手と買い手が相互に評価をした後、初めて売り手側に商品代金が振り込まれる
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 マンションを対象としたビジネスは少しずつ広がりつつある。アスクはマンションの住人向けのコミュニティサイトや共同施設予約システムをパッケージで提供する「OICOS2」を管理会社向けに提供。また、通信サービスの付加機能としてマンション内コミュニティサイトを提供するところも多い。例えば、伊藤忠ケーブルシステムはマンション向けインターネット接続サービスの付加機能でマンション専用のポータルサイト構築を請け負うほか、通信会社ジュピターテレコムは集合住宅物件の所有者や管理会社などを対象に、回覧板機能や共有施設予約機能といった集合住宅向け生活情報サービス「J:COMマンションポータル」を提供している。

 だが、バズーのようにマンション住民同士で物品の売買ができるサービスは珍しい。バズーでは今後、雅のプラットフォームに車や自転車を住人間で共有する「シェアサービス」機能や、子供のお迎え/ペット預かり/ハウスクリーニングなどの「お願い登録」、ゴルフやテニスなどのアクティビティ参加を促す「イベント登録」機能などを順次追加していく予定。年内は都内を中心に開拓していくが、2015年をめどに全国展開を目指す。