写真●PernixData FVP 2.0のエディション構成(出典:ネットワールド)
写真●PernixData FVP 2.0のエディション構成(出典:ネットワールド)
[画像のクリックで拡大表示]

 ネットワールドは2014年10月9日、VMware環境のストレージ性能をキャッシュを使って高めるソフトの新版「PernixData FVP 2.0」を発表、同日販売を開始した。新版では、フラッシュだけでなくメインメモリーをキャッシュ領域として使えるようにしたほか、SANだけでなくNASやローカルディスクもキャッシュできるようにした。開発会社は、米PernixData。

 PernixData FVPは、VMware仮想サーバーのストレージI/O性能を高めるソフトである(関連記事1関連記事2)。VMwareサーバーが内蔵するフラッシュストレージなどを外部ストレージのキャッシュとして利用できるようにする。VMware ESXiのカーネルモジュールとして動作し、PernixData FVPを導入した複数台のVMware ESXiホストをクラスター構成で利用することで、キャッシュを共有プール化できる。

メインメモリーをキャッシュに、SAN/NAS両方をキャッシュ

 今回の新版では、大きく二つの強化を施した。一つは、キャッシュ領域として、フラッシュメモリー(SSDや、PCIe接続ストレージ)に加えて新たにメインメモリーを利用できるようにしたことである。これにより、キャッシュが高速化する(フラッシュのデータ転送速度は400M~600Mバイト/秒、メインメモリーは2.5Gバイト/秒)。さらに、メモリーをキャッシュ領域に流用すれば、別途フラッシュメモリーを追加する必要がない。

 もう一つの強化点は、ブロックストレージであるSAN(iSCSI/FibreChannel)に加えて、新たにNAS(NFSファイルサーバー)やローカルディスクなどもキャッシュできるようにしたことである。VMwareの外部ストレージにNASを利用しているユーザーやローカルディスクにデータを格納しているユーザーなど、より小規模な利用形態にも適用できるようになった。