富士通は2014年10月9日、都内で新製品発表会を開催し、同社が「ユビキタスプロダクト」と位置付けるスマートフォン、タブレット、PCなどの最新製品を個人向け・法人向けにそれぞれ発表した。

 発表会には富士通 執行役員常務 ユビキタスプロダクトビジネスグループ グループ長の齋藤邦彰氏が登壇(写真1)。「富士通として、まさに総力戦で臨んでいる。新製品から、元気の良さを感じてほしい」と切り出した。

写真1●富士通 執行役員常務 ユビキタスプロダクトビジネスグループ グループ長の齋藤邦彰氏
写真1●富士通 執行役員常務 ユビキタスプロダクトビジネスグループ グループ長の齋藤邦彰氏
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 国内市場については、「コンシューマー向けは勢いがない。しかし企業向けはタブレットを中心に伸びている。iPhoneの拡大によりAndroidは苦戦しているものの、MVNOが急速に伸びている。クラウドサービスが本格普及し、IoT(Internet of Things)もじわじわ来ている」(齋藤氏)と分析する。「IoTでは、ウエアラブルやオートモーティブなど、まだまだやることはある。厳しい局面だがチャンスも多い」(同)と語った。

 これらユビキタスプロダクトは売上高として1兆円以上、22.4%を占めるに至っており、「スパコンやデータセンターといったバックエンド製品の印象を決めるのも、実際にユーザーが触れるユビキタスプロダクトだ」(齋藤氏)と重要性を指摘した(写真2)。

写真2●セグメント別売上高の22.4%を占める
写真2●セグメント別売上高の22.4%を占める
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 齋藤氏は富士通が取り組む領域を大きく三つに分けた。「既存領域」では、教育向け2-in-1タブレットを展開。「クイズ形式で授業を行うなど、楽しく学べるタブレットが求められている」。鉄道会社の例では、24時間の動作を保証していない既存PCでは不可能な、カスタマイズによる24時間動作に対応。「設計から製造まで提供できる数少ないメーカーとして、お客様の要望を具現化している」と強みを語った。