米Facebookが、匿名性を保ったまま交流できる単体のアプリを開発していると、複数の海外メディア(米Mashable米Wall Street Journalなど)が現地時間2014年10月7日に、米New York Timesの記事を引用して伝えた。

 それによると、Facebookは今後数週間のうちに新アプリを公開する予定。このアプリではユーザーが複数のハンドルネームを使ってほかのユーザーと交流できる。実名では抵抗を感じるようなセンシティブな話題を自由に語ってもらうことが目的という。

 ただし新アプリがFacebookの既存SNSや、そのユーザーアカウントと連携するのか、連携するならばどのような形になるのかは今のところ分からない。また、事情に詳しい関係者は「(このアプリは)病気などの話題を共有する健康関連のコミュニティサービスに適しているが、可能性はそれだけにとどまらない」と話しているという。

 Facebookの実名登録ポリシーを巡っては先ごろ騒動があった。同社は、ドラッグクイーン(女装パフォーマー)やLGBT(同性愛者、両性愛者、トランスジェンダー)など実名を使わない人々のアカウントを停止して、非難を浴びた。Facebookは後になって謝罪し、実名登録ポリシーや本人確認規定の見直しを約束したが、まだ具体策は明らかにしていない。

 なおFacebookは今年1月に、ソーシャルメディアの米Branch Mediaを買収した。新アプリはその創業者であるJosh Miller氏が率いるチームが手がけている(関連記事:Twitter創設者らが支援するBranch MediaをFacebookが買収)。