ロボットの外観
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全身の様子
全身の様子
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手話をしている様子
手話をしている様子
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 東芝は、2014年10月6日に発表したコミュニケーションアンドロイド(関連記事)を、「CEATEC JAPAN 2014」(2014年10月7日~11日、幕張メッセ)で実演した。女性型のアンドロイドで、名称は「地平(ちひら)アイこ」である。

 同ロボットは、エーラボ、大阪大学、芝浦工業大学、湘南工科大学と共同開発したもの。人間らしい容姿の部分は、人間酷似型ロボット(アンドロイド)の研究で著名な大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授の石黒浩氏らとの協業による(関連記事)。実在の人間をモデルにして型を取り、作成した。

 開発のキッカケは、東芝の社内SNSだった。SNS上でロボットについてアイデアを募集したところ、手話ロボットの提案が出て、実現に至ったという。同社で新規事業を担当する新規事業開発部が主導し、約1年間かけて開発した。名称は社内SNSの名称に由来して「アイこ」と名付けようとしたが、より特徴的な名前とするため名字を付けた。

 現在は、手話によって数十パターンの文章を発話できる。ただし、手の自由度は片手で3自由度(親指、人差し指、その他の3指)のため、表現できる手話には現状では限りがあるという。

 例えば、「電話」という手話は、親指と小指を広げて電話の受話器のような形を作るため、今回のロボットでは表現できない。「手話のできる人が見ると、語彙などの面でまだまだと感じるようだ」(同社の説明員)という。このため、説明パネルでは「手話は勉強中」との解説が付けられていた。