図●米ヒューレット・パッカードの会社分割の概要(出典:同社)
図●米ヒューレット・パッカードの会社分割の概要(出典:同社)
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 米ヒューレット・パッカード(HP)は2014年10月6日(米国時間)、会社分割を正式に発表した。企業向けの事業部門は「Hewlett-Packard Enterprise」となり、現HPの会長・社長兼最高経営責任者(CEO)であるメグ・ホイットマン氏が社長兼CEOとなる。パソコンとプリンター部門は「HP Inc.」となり、現HPのプリンティング&パーソナルシステムズ担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるディオン・ワイスラー氏が社長兼CEOに就任する。会社分割は2015年末までに実施する。

 同社では日本時間6日午後9時(米国東海岸時間午前8時)からカンファレンスコールを開催して、詳細を説明する予定。2013年第4四半期から14年第3四半期までの12カ月売上高で見ると、Hewlett-Packard Enterpriseの売上高は584億ドルで営業利益は60億ドル(営業利益率は10.2%)、HP Inc.の売上高は572億ドルで営業利益は54億ドル(同9.4%)となり、ほぼ同じ事業規模の会社が二つできることになる。

 Hewlett-Packard Enterpriseは、サーバー、ネットワーク機器、ソフトウエア、垂直統合システム、ストレージ、サービス、クラウドなどをカバーする。HP Inc.はノートPC、デスクトップPC、グラフィックス用ワークステーション、モバイル機器、インクジェットプリンター、レーザープリンター、マネージド・プリント・サービスなどをカバーする。現状のHPのロゴは、パソコンとプリンターの事業会社であるHP Inc.が引き継ぐ。