富士通とスイス・ミドクラは2014年10月3日、SDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーキング)やクラウド事業に関する業務提携を強化することや、富士通がミドクラに出資することなどを発表した。ミドクラは欧州、米国、日本に開発拠点を構えるベンチャー企業で、仮想ネットワークソフトの「MidoNet」を販売している。

 両社は2014年5月に、富士通がOSS(オープンソースソフトウエア)のクラウドOS「OpenStack」をベースに開発した「FUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator」と、ミドクラのMidoNetとを連携させることを主な内容とする業務提携をしている。今回の提携は、両製品の連携を強化することや、両社が全世界で販売促進活動を行うことなどを主な内容とする。OpenStackとSDNを学習するための研修プログラムを、両社がユーザー企業に提供することなども検討する。

 ミドクラに対しては2014年4月、産業革新機構、NTTグループのNTTインベストメントパートナーズファンド投資事業部門、NECグループのイノベーティブ・ベンチャー投資事業有限責任組合が出資をしている。今回の提携によってミドクラは、NECと富士通という国産大手ベンダーの両方から出資を受けたことになる。富士通はミドクラへの出資額を公表していない。