写真1●「Evernote Conference(EC4)」で講演する米エバーノートのフィル・リービンCEO
写真1●「Evernote Conference(EC4)」で講演する米エバーノートのフィル・リービンCEO
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写真2●The Wall Street JournalやTechCrunchなどと連携できる
写真2●The Wall Street JournalやTechCrunchなどと連携できる
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写真3●講演では新機能「Work Chat(ワークチャット)」も紹介した
写真3●講演では新機能「Work Chat(ワークチャット)」も紹介した
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 米エバーノートは2014年10月2日(米国時間)、「The Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)」を運営するダウ・ジョーンズとパートナーシップを締結したと発表した。エバーノートの提供するクラウド型文書管理サービス「Evernote」からダウ・ジョーンズの運営するニュースサイトの記事閲覧や管理などが可能になる。

  エバーノートのフィル・リービンCEO(最高経営責任者)は、同社の年次イベント「Evernote Conference (EC4)」で基調講演に登壇。Evernoteとニュースサイトとの連携について「これまでにない新しいニュースの届け方だ」と説明した(写真1)。Evernoteのアプリケーション上にニュース記事を自動表示する「Context(コンテキスト)」などの新機能も併せて発表した。

 コンテキストでは、ユーザーがEvernote内で編集している内容に関連性の高いニュース記事を自動的に検索し、表示する。ダウ・ジョーンズが運営するサービスの中で、今回コンテキストと連携するのは、ウォール・ストリート・ジャーナルと情報検索サービス「FACTIVA(ファクティバ)」の二つ。両社の有料会員向けに11月から連携機能を提供する。

 対象となるのはEvernote for MacおよびEvernote for iOSを利用している英語圏のユーザー。Android版やWindows版、その他の地域については順次対応する予定だ。

 コンテキストではニュース配信の「TechCrunch」や、米リンクトインが運営するSNS「LinkedIn」など、The Wall Street JournalやFACTIVAも含めて8種類のソースから関連記事や項目を検索できる(写真2)。「取りかかっている話題に関連するニュースをリアルタイムで表示してくれる。ニュース記事の効果を高める」(フィル・リービンCEO)。

 また、Evernoteアカウント内の過去の編集内容で似ているものや、同じチームの編集内容で関連性の高い項目を自動的に検索し表示できる。表示した記事や項目は、Evernoteのアプリ上で引用などのフォーマットで保存できる。

 基調講演では、Evernoteのアプリケーションでメッセージを送信できる新機能「WorkChat(ワークチャット)」や、スマートフォンのカメラなどを用いて紙の書類を電子化できる新アプリ「Scannable(スキャナブル)」なども紹介した(写真3)。「Evernote Conference(EC4)」は10月2〜3日に米国サンフランシスコ市でエバーノートが開催しているイベント。開発者やユーザー向けに約20の講演やディスカッションが設けられている。